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2010/07/04

ザ・ソングライターズ2 佐野元春×桜井和寿 【PART1】

ミスチルを初めて聴いたのは、
セカンドアルバム「Kind of Love」の発売前だったか、
「君がいた夏」のPVをTVで観たときだった。
すぐに「抱きしめたい」も耳にしたのだけど
当時はただ素直に、上手にラブソングを書く人だな、って思っていた。

「Kind of Love」の多くは「君と僕の世界」。
シンプルな思いから綴られる言葉とメロディアスなナンバーが並んでいる。

その後瞬く間に、誰もが知るような大きい存在となったことで、
自分にとってはいろんな意味で遠くへ行ってしまったな、と思ったバンドでもある。

(ということで、個人的な記述なので、こんな感想もあるという程度にとらえていただければ・・・。)


今回のソングライターズの1回目。
これまでの定石を踏むように差し出される佐野さんの質問に対し、
緊張もあったのかも知れないけど、
前半部分は言いづらそう、というのが最初の感想。

佐野さんとしては、桜井和寿という人の成り立ちから
その世界観を掘り出したいところだったのだろうけど
やや噛み合わなかったように見えた。

ようやく展開してきたのが、番組の後半部分。
kj、さだまさし、スガシカオのこれまでの言葉を提示する佐野さんに対して、
(これまで、と言ってもTVでは初披露かも?
スガシカオの「たぶん罪の意識がない人はいないだろうし、
 そういう人はソングライティングに向かないと思う」は印象的)

出てきた言葉が
「『個人』であることを通りこしたい」

「僕がコンプレックスを抱いているとか、好きな子がいるとか、
僕がどういう人格であるかということを通りこして、
音楽や言葉が人と人とを結びつけたい、という思いが強いんだと思う。

だから最近は特に、自分がこうしたいとか、こんなことを思ってる、というようなことを詩にするのは
すごく抵抗があって。。。
自分が音楽に向き合うときは、まっさらな、何も考えない状態にして、音と向き合うことで
その音楽が自分の何かを引き出してくれる(桜井さんも曲先だそうです)・・・
その何かをリスナーと結びついて共有することをめざしている」

「Monster」という曲には、そのような意識をさらに進めたようにして
「衝動を鳴らしたかった」んだそうだ。
言葉という意味を超えたい、言葉に意味を持たせなくていい、と思って書いた歌が
いつのまにか大きな意味を持ってくることに、作り手としての手ごたえを感じているようだった。


この辺りを聴いたとき、メジャーの第一線でトップを走り続けてきたゆえに築き上げられた
曲づくりへの姿勢が見えてきたような気がする。

個人を無にした状態で歌を作ることは、実際のところ苦しい作業だろう。
器用な彼ならば、自らの思いだけで溢れる歌なら無数に作れるはずで
それをやらずに、リスナーとの共有へと持っていく姿勢を貫くのは
並大抵なモチベーションではできないことに思えた。
(「Monster」はリスナーには理解されなかったようだ、とも言っていたが・・・)


佐野さんが「キラーラインですね、名言です」とした   ※ ← ご指摘あり修正しました(汗)
「愛はきっと奪うものでも与えるものでもなくて、気が付けばそこにある物」という
「名もなき詩」の分析では、

「これも無意識が作らせたものだと思うんだけど、とは言え、ソングライターである自分が整理している。
世の中に溢れている常套句やテーゼとか、既成概念の裏にあるものも真実で、
それを発見できる瞬間をいつも待っている」 と。

この歌を作った当時の様々な状況は、それほど良好なものではなかったんだろうけど
こうして振り返られる余裕は、トップアーティストとして成長した今だからこそ。


また一方で、桜井和寿という人は
もしかしたら本当はいい意味で「普通でありたい」人なのかも知れないとも感じた。

「普通でありたい」意識とトップアーティストとしての存在との相克によって生まれる言葉やメロディーには
おそらく並々ならぬ想いがこめられているのだろう。

だとしたら、冒頭に挙げた「Kind of love」の頃にはありえなかった、
これもなかなか真似のできない作業である。

桜井和寿という個人と、Mr.childrenという巨大なバンドとの間で
絶えず苦悩し、葛藤するなかで歌を紡ぎながら、今の場所までやってきた。

そんな姿を垣間見たような、今回の「THE SONGWRITERS」だった。

2010/06/23

佐野元春「ザ・ソングライターズ 2nd.シーズン」が告知

佐野元春の「ザ・ソングライターズ セカンドシーズン」のお知らせメールが
昨日、日付が変わったくらいにmofaから届いていました。

いよいよ第2シーズンがやってきます。

で、26日にはスペシャル・プロローグが放送されるとか。

http://www.nhk.or.jp/songs/song-w/

第1回は何とミスチル、「桜井和寿(Mr.Children)」。

ap bank fes に出演した縁もあるのでしょうね。

個人的にはアリですが
(ブレイク前の「kind of love」をかなり聴いてたので。周りからは当時ほとんど相手にされず・・・)
元春ファンにはどうなんだろう(笑)

2009/10/05

ザ・ソングライターズ 佐野元春×kj (降谷建志)

ブログを中断していたので、ラストの更新ができませんでした。
今、ようやく。

この記事を書く前に、「そうだ、ウチに『陽はまたのぼりくりかえす』があったな」と
奥のCDラックから取り出してきて、ビックリ。
ジャケットの雰囲気が違いすぎる・・・coldsweats01 (ゆえに廃盤?)

陽はまたのぼりくりかえす陽はまたのぼりくりかえす
Dragon Ash

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決して元春が推していたからではなく、NHKのBSでさかんに流れていたこともあって
この歌、わが家ではホントお気に入りだった。
それがまぁ、これだけの大物になってしまうのだから、もう一気に突き抜けていったアーティストだ。


Stones and EggsStones and Eggs

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イベント「THIS」については紹介されていたが、
今では忘れられていそうな?佐野元春の
99年のアルバム「Stones and Eggs 」に降谷建志が絡んでいることは
番組ではまったく触れられていなかった。
(元春自身、触れられたくないのだろうか、と勘ぐったり)

このアルバム、日本の音楽シーンに押し寄せたヒップホップの流れに対し、
敏感なアンテナと表現力ある元春のアンサーアルバム、といったようにも思っていた。


こういった流れを踏まえ、その後10年経った2人が
今こうして語り合ったことを考えると、1日目のやり取りは、さらに興味深い。

その後、様々なジャンルの音楽を吸収したミクスチャーロックとして
自分の表現を拡大させていったkj。

これは、まったく同じとは言わないが、
元春自身も単身ニューヨークへ渡って、現地の音楽と空気に触れ、
次々にアルバムごとに新しい試みを見せてきた元春とつながるところがあると思う。
だからこそ、さらに若い世代の集まるこの場に呼ばれたような気もする。


「ミクスチャーって胸を張ってやっている以上は、ミックスしているもののルーツが色濃く出てなければいけないし、元のカルチャーのいいところを打ち出さないと。2つのピュアなものを薄めて1つにしているのではなく、ホントにいいもののいいとこを融合させて、もっといいものを作らなくてはならない、と思っている」

「メッセンジャーとしてでなく、音楽家だから、空が青いからそのまま『空が青い』というんじゃなく、自分のアートフォームに落とし込んで『空が青い』と表現するのがカッコイイと思うし、それが遠回り(な表現)でも全く構わない」

元春の目をしっかり見ながら、言葉を選び、ゆっくりと喋るkj。
音楽や言葉に対するkjの考えがうまく引き出されていた。

他にも興味深い言葉が聞かれたけど、
最も印象に残ったのは、次の言葉。

「自分たちこそが新しい時代をつくっていくんだ、という気概を、
ドラゴンアッシュのリリックに感じるんだけど、10年振り返ってどう思うか」という元春の問いに対し、


「カジュアルな表現方法でやりたいことだけをやるという音楽を90年代にやってきて、成果もあったけど、
今はそれがインスタントミュージック化されて、ポン出しで『感謝』とか言えばいいんじゃないの、
という音楽の流れになったことに対する責任の一端も感じている」


冷静に分析しているなぁ、という思い。
こんな言葉を聞くと、今後のドラゴンアッシュがどんな言葉と音楽を鳴らしていくのか
興味が湧いてくる。


2日目の学生による質疑応答でも、気さくにかつ真摯に答える姿が印象的だった。
今回の内容は、ここの時間が番組の半分程に費やされていたように思う。

「『しょうがない』」という言葉ですべてをあきらめてしまうのは大嫌い、『しようがあるから』」、

「自分に見える景色なんて、1度しかない人生のなかでは限られているから、
 自分に合った景色を模索してみてはどうでしょう」

など、というポジティブな言葉は、言うのはた易いが、自分のなかに信念がないと薄っぺらなものになる。
自信のみなぎった返答に、聞いてるほうも身の引き締まる思い。


終了後の言葉では、kjも貴重な時間だった、と語っていて
自分の音楽が単なる娯楽でないところに、ファンが置いてくれていることに感謝していた。

元春からは、「彼の信念は以前からまったくブレていない」との言葉。
さらなる飛躍に期待しているかのようだった。


最終のkjは、スガシカオよりさらに若い世代に着目した内容となったが
元春による次世代に向けた音楽観が色濃く出た回となったのではないだろうか。

最後のまとめにあった、

「なかなか苦しい作業ではあったけど、なぜ言葉なのか、なぜ音楽詞なのか、
その心の奥深くまで触れることができたのは、同業としても幸せだったと思う」

という言葉のウラには、世代的にも音楽的にも、
幅広い層のアーティストの言葉を掘り下げていく作業が必要だったことが見えてくる。
最終週のkjという選択も、なくてはならない対象であったに違いない。


そういう意味においても、これまでのメディアや音楽ジャーナリズムにはあまり見ることがなかった
画期的な企画、TV番組だった。


2009/09/13

ザ・ソングライターズ 佐野元春×矢野顕子 【PART2】

2日目は学生の5W1Hで書いた言葉によるワークショップ。
(その名も「愛をめぐる5W1H」!)

ワークショップにおける即興とは言え、
曲の生まれる瞬間に、少し震えてしまう。
テレビで見ててこれだから、現場にいれば、なおさらだろう。

その光景を目の当たりにできた方たちにとっては、貴重な体験だったに違いない。
うらやましい。

ちなみに、カットされた部分では、
彼女がフレーズを探っていった経過があるそうで、
実際はこの箇所に神髄が見えたんだそうだ。

リライトさせられた元春も素晴らしかった。
字がきたない、って言われてましたが ううぅ・・・^^;
(矢野顕子に振られたとき、書いてるときの、元春のあんな表情は初めて見たかも。)


学生からの質問、その答えのすべてが興味深かったのも、
この番組では一番かも知れない。自分の中では。

特に、「自分の曲が違う解釈をされたときは失敗だと思うか?」
という質問には、奥田民生に「ラーメン食べたい」をカヴァーされたことを引き合いに出した。


「彼がギター1本でかき鳴らして『ラ~メン』って歌うと、あたしが食べたいラーメンじゃないの。
なのにね、すっごくいいんですよ。
で、その時には私とは違うラーメンにすごい湯気が立ってて、うまそうなの。
《略》
歌い手であろうが、聴く人であろうが、むしろ、他の人の想像力がどんどん入ってくれた方が、
その曲は喜ぶんじゃないかと思う」

音楽を自分のものとしてでなく、皆で共有するという喜び。
それを知ってる人だからこそ、言えるんだろう。懐が深いというか。


さらに、最後は、音楽論というより人生論にも通じる質問。
「女であることに対して、どう考えているか(実際は女であることに不公平を感じるの意)」


「社会とは不公平にできているもの。それを変えたいのはやまやまだけど、おそらく変わらない。
ならば、こちらが考え方を変えよう、と。

で、幸せであることに何が必要かというと、
自分の存在意義があることに認識を高く持つこと。
であれば、男であろうが女であろうが関係ない。

アーティストの場合は、自分の作るモノによって評価されるわけです。
(他の仕事であっても)自分の満足するやり方を確立して進んでいけば、
例え負けることがあっても、OKだから。

そういう姿を認めてくれる人っていうのは、意外といるもんですよ」


ちょっと省略しながら、書き取った(汗)。
この最後の言葉、聞けてよかったなぁと思う。
私は男だけど、関係なく噛みしめることができる。

音楽以外ではあまり触れる機会のない、
矢野顕子の姿を観た思いがした。。。

(追記)
THE SONGWRITERS はギャラクシー賞の月間賞をとったそうです。


2009/09/06

ザ・ソングライターズ 佐野元春×矢野顕子 【PART1】

OTODAMAネタはあらためて。

さっき録画していた矢野顕子のソングライターズを観た。

この方のことを天才と呼んでしまうとそれだけで終わってしまう気がするのだけど
やはり佐野元春のソングライターズだからなのだろうか
よくそこまで聴いてくださった、という内容だった。
それくらい、自分にとっては謎の人で、近寄りがたいミュージシャンだったのだ。
(決して悪い意味ではなく)

まず、毎回出てくるフローについて、

「書きたいことがあると、詞を先に書くことがあるけど、
ほとんどは、メロディーが先に出て、少し遅れて言葉が追いかけてくる感じ」

という答えが、印象に残った。

「言葉が追いかけてくる」というのは、完全な曲先ではなく、ほぼ同時という風に受け取った。
これだけでも、彼女自身がまさに音楽や歌、というと陳腐な表現だが、
普段から彼女の心と体が音楽と共存しているのだろう、と思えてしまう。
ニューヨークを活動の拠点としたのも、そんな感性をより研ぎ澄ましているのかも。


「人をおとしめるような言葉が嫌い」と言わせた定型質問も意義深く
カヴァーをする際の決め手は歌詞にあると、いうところと合わせて考えると
(もちろん、まずはメロディーありきの上で)
矢野顕子という人の音楽に対する姿勢が垣間見える。


番組の構成上(編集で)、そうなっただけかも知れないが
最後は、彼女にとっての愛や家(HOME)という概念までたどり着いて
今回の元春の聞き出し方は、いつも以上にスムーズだったと思う。

「たとえひとりきりになったとしても Home Sweet Home」

矢野顕子自身、「この一節が自分の正直な気持ち」と語った
「HOME」のくだりが、最も印象的だった。

HOMEというのは家族ではなく、
自分が自分であることを確立する場所、それがHOME。

単に音楽的才能が優れているだけでなく
深くて崇高な思考が彼女の音楽の基礎を築いている、
そう思わせてくれた、今回のソングライターズだった。

2009/08/30

ザ・ソングライターズ 佐野元春×スガシカオ 【PART2】

前半がワークショップだっただけに
スガシカオ本人の思いが聞けたのは、後半の質問コーナーが主となってしまったが
いくつかの質問に気になっていたことがあった。

まずは、特有のカタカナ表記については
「ニオイ消し」だと。

考えてみれば、スガシカオという名前自体、まさにそう。
漢字では日本古来の風習などが見えてしまうから、
と答えていたのが、松本隆の考え方(はっぴいえんど時代)とは対照的で、興味深かった。
時代が違うと言ってしまえば、それまでなんだけど。

あとは、「聞く人に与える影響についてどのように思っているのか?」という最後の質問に対しては、

「キャリアの真ん中くらいまでは商業主義への反発から歌詞を書いていたけど
2000年くらいから考えが変わって、すごく聴いてほしいと思って書いている。
人に影響を与える、ということを意識している」

と、ここでも答えていた。

ここが今、賛否両論のところ(?)なんだろうけど
個人的にはこういう時期を経た、
さらに5年後、10年後のスガシカオの言葉を読んでみたいと思っている。
その時には、また歌う対象や世代、時代も変わってるだろうから。

ワークショップでの
「写真は単にモチーフとしただけで、自分の考えるテーマを当てた」という説明から見ても
冷静な視点が決して失われている訳ではないし、
現在の、やや平易でありながらクールに紡ぐ言葉が、
今後どのような変化を起こしていくのか、楽しみだ。


P.S.
それにしても、「情けない週末」について
実は大したことは歌っていない、と言い切った人は
初めてじゃないだろうか(笑)
(最も好きな曲で、こういうラブソングを書きたい、と述べた上での話)

一瞬、ビビッてしまった。。。
楽屋裏における元春の言葉、
「気心しれた間柄だから聞けたコメントもあったと思います」
が、フォローに思えたり・・・。


(さらに追記)
実際に行った人?の話(twitterより)では
次回の矢野顕子、かなりヤバイらしい。。。

2009/08/23

ザ・ソングライターズ 佐野元春×スガシカオ 【PART1】

まずは、自分の過去記事の訂正?をしておかなくては。
2年程前に「スガシカオと佐野元春がつながった!」という内容を書いたのだけど
この番組内で、98年の月刊カドカワ1月号で対談したことが説明されていた。
面識はそんなに前からあった訳だ。

当時から元春の興味は彼にあったようで、
「エッジの効いた言葉を書くためにアルバイトをした」ことが
ずっと印象に残っていたらしい。

その辺りから、生い立ちや家庭環境から掘り下げていって
時代の影響を受けるのか、などを淡々と聞き出していた。
が、いつものリーディングで「SWEET BABY」を流してから
一気にスガシカオの書く言葉の内面に迫ったような気がする。

「リンゴジュース」の裏側も含め、
まさか、いきなりこういう展開で来るとは思わなかったので
予想していたとは言え、ちょっと驚いた。

ソングライティングという観点から
スガシカオとしても、これまで雑誌のインタビューで聞かれることはあっただろうけど
同じミュージシャンから掘り下げられたことは初めてなのかも。
特に相手は元春だけに、次第に口調も滑らかになってきたように思えた。


個人的には完全なスガシカオファンとは言えないので
知らなかった点がいくつか。
鮎川信夫が好きだということ(私はホームズの訳でしか知らない・・・)。
村上春樹がエッセイでスガシカオのことを
書いていることも恥ずかしながら知らなかった。


創作については、完全に曲先。
「制限がないと書けない」と。
ラストの「黄金の月」で、リズムのウラに母音を充てるという仕組みを
包み隠さず、学生に向けて説明していたくらいだ。
(この件はこういう場だから言えることなのだろう。)

ファンクという土台があるから、もちろんそのような作業は不思議ない話。
そういった制限のなかで、あれだけ巧みな言葉と心理描写をしていることが
誰もが注目するところなのだ。


前にも書いたことがあるけど
スガシカオはもっと若い世代にファンクをわかりやすく伝えたいと言っている。

元春としても、このソングライターズにおいて若い世代に伝えるには
自分より下の世代がどう言葉に向き合っているかを
探る必要があるのだと思う。

それだけに、次回予告にあったワークショップなど
どんな展開となるのか、非常に興味深く感じる。

スガシカオの最近の作品については、作風が変わってきただけに
今日、書ききれなかった思いもあるのだけど、
それについては、次回がどうなるのかを観てからにしよう。

2009/08/16

ザ・ソングライターズ 佐野元春×松本隆 【松田聖子編】

先週に続いて松本隆の2回目。

作詞について自信と誇りを持って語る姿は、
ややもすると鼻につくものだが、氏の場合は全く感じられない。
これまでの経験と実績に裏打ちされた言葉のひとつひとつが奥深いのである。

学生の質問に答えていたなかの、
「時代にとらわれない普遍的なものを生み出すことを考えなくてはならない。
そのためにはアンテナを張りめぐらせ、感受性を鋭くすることが大切。
そうすると、時代がどう流れても対応できる」
といった内容が、自分にとっては最も興味深かった。

松田聖子の時においても、「ある種はっぴいえんどの延長で
特に新しいことはしていない。『時代が追いついただけ』だ」 と。

売れるということに関しては、「質」だけのはっぴいえんどではできなかった、
「質」に加えて「量」も目指したのが、アルバム含めた彼女の一連の作品だったそうだ。
これは、いいものだからこそ売れる、という考えに基づいたもの。


「形あるものは信じない」といった本質論や、
「スキルを高めた上ですべてを捨て、真っ白な状態で作詞する」といった姿勢なども
淡々と話されていたが、なかなか言えないものである。氏だからこそ。


元春としては、「時代の表現」としての言葉を引き出そうとしていたつもりが
「時代に流されない」となって、一見テーマから外れたようにも思える。
しかしながら、豊富な知識や技術、経験による曲作りが、結果、時代を築き上げた。
まさに、本物のクリエイターによるポップソングだからこそできる現象であり、
テーマを超越したという意味では、逆もまた真なりといったところだろう。

だからこそ「時代を超えたポエトリー」なのか。
この言葉がようやく自分のなかで馴染んできたところだ。

2009/08/09

ザ・ソングライターズ 佐野元春×松本隆 【はっぴいえんど編】

これまでの2人が、異種格闘技っぽい対談によって
彼らの言葉と姿勢を拾い出す作業だったとすれば
今回の松本隆については、
ほぼ同じエリアに属する先輩へのアプローチが行われていたように思う。

もちろんリスペクトありきの話だが、
元春の語りにしても、時折タメで喋るような面もあった。


個人的な印象では、年代的に松田聖子から知ったような存在なので
今回のはっぴいえんどに関する話は非常に興味深い。

特に、当時ロックを英語で歌うか日本語で歌うかの論争があったことは
恥ずかしながら初めて知った。
そんななかで日本語ロックを生み出していった反骨心には感服してしまう。
もちろん、はっぴいえんどというバンドだからこそ、やってのけたのだと思うが。

もうひとつ、元春が「厳しい」と思わず唸った「詞先」の件。
リリックあっての歌なので、曲先なんて早くやめた方がいい、とバッサリだった。
これを小田和正が聞いたらどう思うんだろう?と余計な勘ぐりもしたり。

と考えれば、大瀧詠一や細野晴臣といった人たちは
松本隆の言葉からあれだけのメロディーをつくりあげているわけで
あらためてその才能に驚かされてしまう。
もちろん、松本隆ならではの、
詞の持つリズムや響きによる効果もあるのだろうけど。

ここ最近のポップソングは、ほとんどが曲先だろう。
誰もが口ずさめるヒット曲がなくなった、という要因は
こんなところにもあるのかも知れない。

「ポップソングは時代の表現であり
 時代を超えたポエトリー」

毎回、番組開始に語られる決まり文句の意味と、この企画の本質が
これまでの回からの内容も含めて、だんだん見えてきたような気がする。

来週の松田聖子編も楽しみだ。

2009/08/08

ザ・ソングライターズ 佐野元春×さだまさし 【グレープフルーツの~】

松本隆の回を観る前に、さだまさしの2回目を観るのを
すっかり忘れていて、今ごろ拝見していた。

ま、自分としてはそれくらいの関心度だったのかも知れないけど(汗)
後半のワークショップにおける、緊張した空気のなかの
ソングライティングは見事だったと思う。

1日目の元春による分析に基づいた、さだとのトーク。
言葉の色づかいによって浮かぶ映像と匂いが漂う「檸檬」、
万葉の自然や言葉で書いた「まほろば」、
そして反戦歌「あと1マイル」について
歌づくりにあたっての思いが引き出されていた。

「手紙」が技巧としてよく用いられていると指摘するなど、
当たり前の話だけど、元春の下調べも豊富だった。
おかげで、さだまさしも気分良く語っていたように見える。

それがワークショップにつながるのだが
聴いている学生たちの姿勢の真剣さや実直さも伴って
見事、歌の完成につながったようにも思う。

さだまさしも、その場の空気感が心地よかったのではないだろうか。
自らのソングライティングについて
大衆の面前で披露することもなかっただろうし、
ただでさえ流暢だけど、その語り口はホント滑らかだった。


最後の場面、楽屋で
「どのようにして結論づけるかハラハラしたけど、ホッとしながら感動した」
と言った元春の言葉が印象的。
そのくらい、真剣で緊張感あるワークショップに仕上がっていた。

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